税理士受験生の方々は、ゴールデンウィークが終わると受験対策として総合問題を繰り返し解くことになります。
今回は、簿記論・財務諸表論に同時合格した年に行った間違いノート作成について記事にします。
ノートの作り方
この時期は週1回、専門学校の授業において本試験と同様の形式で2時間の総合問題を解くかと思います。
総合問題を解いたら、総合問題ごと・不正解だった問題ごとに
- 第〇回総合問題
- 問題番号(第三問の問2など)
- 解答箇所の勘定科目
- どういうミスをしたのか
- どうすれば正解だったのか
をメモします。
私のノートには、次のように記載しています。
4月15日 演習13
第一問
問3 貸借間違えて△を付してしまった。しかし特例換算における為替差損益の発生原因が本店勘定によるものというのを理解していなかった。ので勉強しなおし。
これだけ読んでもわからないですが、演習13の問題用紙と一緒に見ればわかるように記載します。
ノートの有効活用法
これを続けていくと、ノートには間違いの履歴が蓄積されて、次のように使うことができます。
自分がどういう間違いをする傾向があるのかがつかめる
間違いにも原因があります。
- 勉強不足で理解が足りない
- おっちょこちょいの単純ミス
- 問題文の指示読み誤り
- 時間が足りなくて焦ってしまった→特定の問題に時間をかけ過ぎた
- 電卓ミスによる集計誤り
- なぜ間違えたかが不明
間違いの原因を追究して、次に総合問題を解く際に同じパターンでの間違いをしないように意識します。
同じ演習問題を前回解いた日がいつかがわかる
演習問題は本試験までに最低3回は解き直しをします。
苦手な出題形式で点数が上がらない場合は、3回以上解きます。
同じ問題を前回いつ解いたかがわからないと間隔が空き、解く感覚が鈍ることになり本試験対策になりません。
解くペース管理のために日付を記録しておきます。
本試験直前に間違いノートを見返して間違いしないよう意識できる
本試験当日の過ごし方として、会場についたら見直しや確認を行います。
簿記論・財務諸表論の計算問題は電卓を使うため、見直しをしづらいです。
「過去にどのように間違えたか」を記録しているこのノートには、試験本番にしてはならないことがいっぱい書いてあるわけです。
見直しをするにはうってつけです。
過去にしてしまった「これをしてはならない」ということを見返すと、試験直前の緊張もほぐれます。
当日間違えなければいい。当日までにノートにたくさん履歴を残す
私は、簿記論・財務諸表論の答練の成績は本試験直前まで上位30%前後をうろうろしていました。
今でも覚えているのは、直前答練2(本試験まであと3週前くらいだったかな?)で、
今までにない形式の総合問題が出題され、その回だけ上位5%になりました。
複数年受験している人は専門学校の出題傾向を覚えているため成績上位を独占することが多く、そのため30%前後をうろうろしていましたが、
誰も見たことがない形式の総合問題で上位5%になり、「本試験は全員見たことがない形式だから、これはいい傾向だ」と自信が付きました。
これも、間違いノートをこつこつ作った成果だと思っています。
当日までに問題を繰り返し解き、間違いをノートに記録し、当日間違えないことを目指してください。
受験生の方は、この時期辺りから成績も上がらず、仕事も忙しく勉強時間が取れず、精神が不安定になってくるかと思います。
仕事をしながら受験の方は、5月申告の佳境と重なりますが、体調に留意して頑張ってください。応援しています。