開業して2ヶ月が過ぎました。経営者歴2ヶ月になりました。
さて、最近Twitterで目にした「従業員は経営者目線を持て!」という言葉に対して
雇われ人の立場から経営者の立場になったからこそ感じたことを書いてみます。
「経営者目線を持つ」って、どういう意味?
経営者がよく言う「従業員は経営者目線を持って仕事をしろ。」という言葉には
次のような経営者の期待を込めた意味が含まれていると思います。
- 従業員が「経営者と同じように」責任感を持って仕事してくれる
- 「経営者と同じように」仕事をすれば、従業員自身の給与も上がる
- 「経営者と同じように」仕事をすれば、従業員が将来経営者になった時のための力が付く
さて、「経営者と同じように」仕事をすることを求められた場合、従業員はどう感じるでしょうか。
従業員は、真面目にちゃんと良い仕事をしたいと思っている
では、従業員は「責任感を持たず」「経営者より仕事をせず」「力をつけるための努力をしていない」のでしょうか。
私自身が従業員だったころは、自分に与えられた仕事は自分なりにこなしてきましたし、
休日も仕事に必要な勉強もしておりました。
真面目にちゃんと良い仕事をしようとしておりました。
しかしながら、経営者側に立った今、当時勤めていた会社の経営者が従業員に求めていた「経営者目線」の仕事ができていたかというと
「求められるクオリティの仕事はできていなかったのではないかなー、自分なりに頑張っていたけど。」
という感想です。
なぜ、経営者は従業員に「経営者目線を持て!」と言うのか
真面目にちゃんと良い仕事をしたいと思っている従業員を採用したはずの経営者が、
真面目にちゃんと良い仕事をしているつもりの従業員に「経営者目線を持て」という要求をしてしまうのか。
従業員は真面目にちゃんと良い仕事をしていないのでしょうか。
きっとそんなことはなく、大半の従業員は真面目にちゃんと良い仕事をしようとしていると思いますが、
経営者が満足するような仕事ができていないのでしょう。
なぜ、経営者が満足する仕事ができていないのか
これにもいくつか理由が考えられますが
- 経営者の方が従業員よりもスキルが勝っていて、納得できるクオリティの仕事ではない
- 従業員が満足する給与を与えられていると感じていない
- 従業員が経営者になることを考えていない
- 従業員が経営者に上申しても取り入れられず、上申することを諦めてしまった
- 従業員が既に独立を決めていて、現職場に見切りをつけている
などなど挙げればもっとあるでしょうが、経営者・従業員双方に原因があるかと思います。
結論:従業員が「経営者が満足する」経営者目線を持てるかは、経営者次第
上記原因を解決するならば
- 従業員のスキルが低いうちから我慢して伸ばしながら
- 従業員が満足する給与を支払いつつ
- 従業員に経営者側にまわる(取締役就任など)ような組織にとって公正な評価をして
- 経営者側にまわった従業員と意見を交わしながら共に組織運営をし
- 独立したくならないような魅力を経営者と組織自体にもたせる
という相当ハードルの高いことを行わないと、経営者が満足する経営者目線は従業員に身につかないと思います。
これだけ従業員に気を遣わないといけない「経営者」という仕事は大変だなーと記事を書いていて感じました。
経営者のサポートが少しでもできるような税理士になるよう、開業3ヶ月目を頑張ります。