結論から話せなかった私が、結論から話せるようになるまで

今日、安達裕哉さん著「頭のいい人が話す前に考えていること」(ダイヤモンド社・2023年)を読みました。

ビジネスの場では「結論から話すこと」というのがマナーであるというように言われます。
しかし、私はある職場で「結論から話すことができない奴」と評価されていました。

結論から話せなかった私が、結論から話せるようになった考え方の変化を記事にします。

目次

質問に答えられない

【ケース1】
ある○○という案件の発端から結論までが、1から10までの過程を経たとします。
1から4までは上司に報告済みです。

上司から「○○の件、どうなった?」と尋ねられた時に、おそらく上司は10の結論部分だけ聞ければよかったのでしょう。
しかし私は、5から話し始めていました。
しびれを切らした上司に、「だから最終的にどうなった?」と再度質問を受ける形になりました。

【ケース2】
また、別件では上司から「××の結果は、Aになったのか?Bになったのか?」という質問を受けました。
結果はAになったのですが、私はAになった理由を話し始めてしまいました。
「Aになりました」と答えればよいのはわかっていたのですが、
結論からではなく経緯を説明してしまいました。

結果に至る経緯を説明しなければならない、と思い込んでいた

私がなぜ結論だけを報告せず、経緯を話そうとしていたかというと、
結論に至る過程には私が判断した事項も含まれるため、「なぜそのように判断したか」と判断の根拠となる背景を説明しなければならないと思っていたからです。

結論に至るまでの過程には、いくつかの判断を経るわけですが、
その判断を下した私の考え方を、上司は判断しなければならないと思っていました。

なぜ上司が判断しなければならないと思ったかというと、
私が私自身を経験不足だと決めつけて、私が下した判断に自信が持てなかったからです。

上司が判断するには背景を知っておく必要があるだろうと、勝手に思い込んでいたのです。

上司は私を信頼していたのかもしれない、と理解した

結局、私は「結論から話すことができない奴」と評価されたまま職場を去ることになります。

その後、別の職場に行き、同様の報告を求められる状況になりました。
その職場では、過去の経験を踏まえて結論だけを話すように心がけました。
すると、咎められることも追加の質問を受けることもなく、「わかった」とだけ言われました。

それからは問題なく自然と結論から話せるようになりました。

なぜ結論だけを話せるようになったかというと、
「私が途中経過で下した判断を、上司は正しいと思っている」ということがわかったからです。
冒頭の【ケース1】でいうと、「5から話さなくても10を言えば、上司が何か疑問を持ったら質問してくるだろう」
という考えを持てるようになったからです。

これは、自分自身が経験を積み、正しい判断ができるようになっているという自信が持てたのと、
私の普段の仕事の内容や結果を上司が評価し褒めてくれていたためです。

前の職場でも、自分自身が下した判断に自信を持って結論から話せれば
スムーズに仕事ができたのかもしれないなぁ、と申し訳ない気持ちがあります。

普段から相談やコミュニケーションをとることが重要

私は前の職場の失敗を繰り返さないように、都度、上司に報告するよう心掛けました。
冒頭の【ケース1】に例えると、1から4まで報告して、結論である10に至るまで報告しないという事態を避けるために
5から9はあらかじめ報告するようにしました。

今まであまり報告をしていなかったので、「怒られる」とか「厳しい指導が入る」という気持ちもありましたが、
細かく報告をすることで、単純接触効果もあり報告の心理的ハードルが下がったのも一つの要因かと思います。

細かく報告することは、ビジネスマンにとっては当たり前かもしれませんが、
当たり前のことができていなかった自戒とともに、同じことで困っている方への参考として、
また「結論から話せない」部下を持った上司の方の参考になればと思い記事にしました。

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1979年(昭和54年)9月23日生まれ
大阪府茨木市出身
大学進学で神奈川県・東京都に移住。
結婚を機に愛知県に移住。
塾講師・PC販売員・塾教室長を経て会計業界へ。
2023年1月、税理士登録し独立開業。

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