この度、ご縁ありまして某専門学校の簿記講師を務めることになりました。
(学校名を出していいか確認していないので、某としております。)
当面、週1回の講義です。
教壇に立つのは、学習塾の教室長をしていた頃以来なので楽しみです。
後進に知識を伝えたい
私は日商簿記3級、日商簿記2級共に独学で勉強し合格しました。
なぜ独学かというと、当時は既に社会人として働いていましたし、
そもそも日商簿記を資格学校で習うものだという意識がなかったからです。
勉強していた当時を思い出すと、よくもまあ合格したな、という感想です。
わからない問題があっても自宅で勉強し誰にも質問することはできずウンウンうなって考えて時間を浪費していたり、
会計業界に転職する前なので伝票会計のイメージが全くわかず点数が取れなかったり、
過去問も解かずに本試験に臨んだりと、受験のセオリーを知らないまま合格点ギリギリで通過してしまったのです。
これが誰かに質問し習えていたならばもっと楽に合格できたでしょうし、
実務で触れる簿記と学習上の簿記の差異(実務ではある程度簡略して仕訳を切るが、学習上は厳密に処理しなければならない、など。)も知ることができて、
実際に会計業界に転職したときに、もっと困らずに仕事ができたのではないかと思います。
今なら学習上の簿記で習う処理も、実務ではここまでは現実的には処理しないよ、など
テキストに書いてあることも書いていないことも詳しく話すことができるはずです。
せっかく会計を勉強してみたいと思った心意気に先輩として応えていきたいという気持ちが大きいです。
それは、私がTACで岸先生に教えていただいたように、後進を合格への道を進みやすくするという恩送り的な考えです。
税理士は今一度最新の簿記テキストを見るべきだと思う
予習のために、日商簿記3級・2級のテキストを読み返しました。
自分が勉強していた頃に比べて、かなり勉強の範囲が広くなっています。
しかも、試験時間が3級60分、2級90分と短くなっていることを初めて知りました。
今、税理士として登録している人のほとんどが、旧日商簿記3級・2級の範囲で勉強してきた方だと思います。
税理士こそ現日商簿記3級・2級のテキストを見るべきだと感じました。
現在日商簿記を勉強している人は、ゆくゆく会計事務所や事業会社の経理部員として入社することになると思います。
そんな人たちが何を勉強してきたかというのを知ることは、従業員への指導の内容もおのずと変わってくるはずだからです。
これから準備して初授業に臨みます。
この歳になると若い子と接する機会もないので、どんな感覚を持った子たちなのか会うのが楽しみです。
自分の講義がその子たちの今後の人生に役に立つよう、頑張ります。