大学院に通って税理士資格を取ったなら、せっかくだから大学院に通った時の話をしてほしい
というリクエストをいただきましたので、メリットシリーズとして記事にしてみます。
修士論文を書くには、相当な量の資料の読込が必須
私はプロフィールにも書いた通り、社会人になってから大学院に通いました。
大学院を修了するには、論文を1つ書き上げないといけません。
大学院を修了するだけならば学内審査が通る論文を書けばよいのですが、
税理士試験受験生で大学院に通う人のほどんどは、修了後に国税審議会に提出して試験免除を認めてもらうための論文を書くことになり、そのためには租税法に関する論文である必要があります。
租税の歴史の研究や各国の税法の比較だけでは、免除が認められません。
この基準の概要は、国税庁がホームページで公表しています。
修士論文はある程度の文量が必要で、私が通学した名古屋経済大学大学院では最低4万字、多くても6万字程度におさめるように指導がありました。
私が提出した論文は、マイクロソフトのWordで44ページにわたるものでした。
それだけの文量を書くには、相当な量の資料の読込が必須になります。
しかも読んだからといって、そのまま読んだ文献全てを論文に使うかというと、決してそんなことありません。
読んだ資料の半分が使えればいい方で、読んだけれども使わない(論文を考えるための参考にしたが論文中に引用することはない)ということが半分以上になります。
論文作成のための資料が大学院図書館に置いてある
大学院は当然のことながら研究する場なので、論文作成に必要な資料を取り揃えています。
大学院によって様々かと思いますが、会計税務関係の雑誌も最新のものからバックナンバーまで揃えてあります。
業界で一番といっていいくらい有名な「税務通信」から会員にならないと読めない税法学会紙まで、名古屋経済大学大学院では幅広く取り揃えてありました。
最新の雑誌が読めるので、最新税法についての情報がキャッチできます。
冒頭の写真にある通り、数十冊ありますので、幅広く偏りなく読むことができます。
全部読もうと思ったら全然時間が足りません。
会計事務所にお勤めの方だったら事務所で雑誌を購読していて、読めるところもあるかと思いますが、
これだけの種類の雑誌を網羅している事務所はまずないと思います。
お勤めの事務所で購読していない雑誌に目を通せるのも、メリットの1つかと思います。
とにかく勉強し放題なので、税法を突き詰めて考えたい方には大学院はお勧めです。